コラム 

 

自研センターでの研修 (弁護士 佐藤初美)


交通事故事件を解決するにあたっては、法的知識があれば足りるわけではありません。事故態様に争いがあれば、調査などによって事実を確定し、さらに、事故の内容に応じて医学的知識、工学的知識も必要になります。
 
そこで、今回は、2016年12月8日(木)から9日(金)にかけて、千葉県市川市にある「株式会社自研センター」において、車両損害事案に関わる弁護士を対象とした、自動車の構造、修理技法、損害車両の見積方法、衝突の特性と調査方法などの知識の習得を目的とした研修を受講しました。
 
具体的な内容としては、損害調査活動の基本構造、自動車の基本構造や各部品の名称と機能、調査とバリア衝突実験観測、事故車両の確認修理作業観測、モラル事案対応の基本等の各テーマについて学びました。
 
特に参考になったのは次のような点です。
 
①事故の発生要因の分析に当たっての3つの視点→人、車、環境。
②自動車の基本構造や安全性能の理解。これは、追突によるむち打ちの事案の理解に役立ちそうです。
③走る、曲がる、止まる際の自動車のメカニズムの理解。特に、アッカーマン・ジャント機構(内輪差)の理解などは、事故の発生態様の分析に有益でした。
④事故態様の整合性の調査の視点。工学博士の藤田講師から事故対応の整合性の調査に有益な書籍の著者名を伺ったほか、同講師の過去の解析事例の解説が有益でした。
⑤事故車の復元修理技法については、物損事故の事案の正しい理解に有益でした。